今日のテーマは、誰もが高いデザイン力を獲得していき、高いセンスを身に付けられる非常に有効な方法を筆者の経験からお話します。
記事下に動画でも別角度からフリートークで解説をしています。
この講義を筆者のフリートークによる動画で観る
筆者と芸術
筆者は、このサイトの個別記事の画像を除くビジュアル・コンテンツ(ヘッダー、ロゴ、バナー、イラスト、映像)の全てを制作し、また記事を書いています。
筆者は学生時代にそれなりに美術が得意な方だったのですが、とくに素描した絵を色を塗ることで壊滅的にしてしまう、テーマにあったイラストを発想出来ないというセンスのなさが致命的なものであると自分自身で感じて芸術の道を専攻しませんでした。
ところが、28歳の時に筆者の以前のブログでイラストで説明しなければならない事案があった為に以前からやろうと思っていたPCでのイラスト制作及び画像編集スキルを学びCGの扉を叩きました。
その時に筆者は「色を」付けることで絵を壊滅的にしていたこと、テーマにあったイラストが思いつかないという学生時代の弱点が完全に克服されるだけでなく長所として生まれ変わっていたことに気が付いたのでした。
http://iborc.com/change-your-weak-point-to-the-good-point-html/
この弱点だったものが長所に生まれ変わったことについて、筆者が人生において様々な経験と分野を貪欲に求め、また相当な苦労と相当な努力を重ねてきたことで人間としての深みが出来たことが作品に自然と現れるようになったと断言できます。振り返った時に直感的にそう感じたからです。
特に、青年期に芸術の道を断念し、理系学問の道を選択し、数学の森で迷子になったこと。最後まで迷子のまま数学の森の聖地に辿り着けませんでしたが、その時に数学の森において、多くの芸術的要素を吸収したと感じています。
そして、
筆者は、化学に恋をしました。しかし、化学からフラれてしまいました。しかし、化学からも芸術的なインスピレーションの多くを学びました。
青年期から本格的なスポーツトレーニングを日々の生活の中で誰よりも激しく行ったつもりです。これも筆者に芸術における爆発力を与えてくれたと感じています。
アルバイトや仕事では、本当に苦労しました。そのおかげで、芸術に深みが増し、十代の頃に発想出来なかったアイディアや、作品の深みを得たと感じています。
これはお笑い芸人でもそうですが押しが強くてクセの強い芸人さんほど面白く、人間として押しの弱い人はどんなに大げさな表現をしても面白さが伝わってきません。この押しが強くてクセの強い芸人さん達を見ていると相当苦労したもしくは破天荒な人生を歩んできたんだなというエピソードがあったりしてそれが"笑い"となって還元されて押し出されていることを筆者は感じます。
優れた数学者や科学者は芸術的センスを併せ持つ人が多いです。またプロアスリートでもそうです。
これらは芸術に関連性が高く、芸術に生きてくる部分が多いからです。
それともう一つ、『PC』というテクノロジーの結晶が筆者の隠れていた才能を引き出してくれたと思っています。
PCで行うコンピューター・グラフィックス(CG)は、人の手で紙に書く芸術とは違い、「やり直し」機能が必ず付いているために、最も良いデザイン、配色に到達するまでに、何度でも「試行」と「やり直し」が出来ます。
この為に、手先が器用で無くても、良いデザインと良い配色を見極めるセンスさえ身に付ければ、「試行」を繰り返すことで誰でも良いデザインが作れるのがPCで行うCGの最大の強みだと思っています。
さらに、CGの世界にはエフェクトという画像や映像に素晴らしい効果を与えてくれる飛び道具のようなものも数多く存在します。
ですから美術が苦手だったという人も諦めずにPCでビジュアルコンテンツ制作スキルを身に付けて磨いていけば、必ず新しい自分に出会えることでしょう。
イラストは『配色』が要、デザインは海外から学べ
出典:pixabay.com
ビジュアルコンテンツの分野では、筆者が思うに、デザインの『形象』よりも、実は、最も大切なのは『配色』です。
『美しい配色』のセンスと感覚さえマスターすれば、真っ白い画用紙に無茶苦茶で適当に絵具を塗りたくっても、それが芸術になります。デザインとしてのオシャレで上手な「形象」は、実は、そこまで必要としないのです。
『美しい配色』は美しい色(例えば原色や蛍光色など)を組み合わせれば良いという単純なものではなく、質感も考慮しますし、グレーやカーキなど鈍くて人気のない色を上手く利用することによって作品が生まれ変わることもあります。
デザイン全般に言えますが、日本はデザイン発展途上国だと筆者は思っています。(バイクのデザインは世界最高水準ですが。)
これは、近代~現代建築を見ても明らかですし、コンビニで売られている商品のパッケージ、雑貨、WEBサイト、TVドラマなど見ても圧倒的なデザイン力とセンスの差を感じざる負えません。
最近では欧米のデザインを学んでいる為に、建築、WEB関連、文房具や雑貨などの分野では、日本も海外に見劣りしなくなってきていますが、まだまだ欧米の人やアフリカの人々のデザインと配色を学ぶ必要があります。
『美しい配色』は、海外の輸入雑貨や雑誌(ファッション誌を始め、国際NGO、国連などの薄い冊子なども)、WEBサイトが参考になり、日本人では絶対に配色しない発想し得ない素晴らしい配色を彼らは使います。
派手よりも簡素を好む日本人ですが、「Simple is Best」 といいますが、海外の建築などを見ても、まだまだシンプルに関してさえも、海外の洗練されたレベルのものは日本ではまだ少ない印象があります。
こういった海外の人のセンスというものは、やはり日本よりも厳しい生活環境(多人種と混合だとか、貧困、闘争の中を生きている環境)で鍛えられた”感覚”であると筆者は感じています。
そのような人達は激しいデザインも上手いですし、また平和なデザインも平和の有難さを求めている為かとても上手いのです。
是非、欧米やアフリカの人達のデザインや配色を参考にして下さい。
デザイン力を高める方法
出典:pixabay.com
筆者が20代の頃から30代前半の現在まで意識してきた習慣が、筆者が創りたい時に創りたいものに最適なデザインと色合いなどを発想させてくれるのに助かっていると確信しています。
それは、日常生活の中で良いデザインを見つけた時に、「なぜ私はこのデザインが気に入ったのだろう?」と立ち止まってしっかりと原因を考えることです。
色合いが良かったのか?素材の質感が良かったのか?光沢がないから良かったのか?形象が良かったのか?配色が良かったのか?など細かく自分がなぜこのデザインを今気に入ってみているのかを突き詰めて考える習慣だったのです。
さらに余力があれば、「何かいいデザインだけど、色が台無しにしているなぁ」など惜しいデザインと出会った時に、なぜこのデザインは惜しいのか?ダサイのか?その原因を考えてみることです。そしてスマホで写メにしてストックして後で見直しても良いでしょう。
デザインは多岐にわたり、オシャレな文房具だったり、輸入雑貨だったり、服だったり、イラストだったり、建築だったりと様々ですが、街中やネットサーフィン、またファッション誌や建築雑誌だったりと様々な媒体から、なぜ自分がこのデザインが好きなのか自然と楽しみながら習慣化されていったのです。
これは自分が何かを発想して創る時に、センスの良いものを創る為の判断基準となる批評的な感覚を養うことに繋がりますし、今までに数万点と自分の中で評価してきたデザインと配色から、本当になぜか自然と筆者というフィルターを通してセンスが良いデザインで最適なものが自分の中から沸き起こってくる感覚を筆者は感じるようになりました。
まとめ4カ条
<<まとめ>>「デザイン力を高める方法」としては、筆者の体験からこの4点が言えます。
・イラストやデザインは『色』によって全く別物になるため、良い色、良い配色を日常生活で吸収していくこと。
・芸術だけに没頭せずに、日常生活で様々な体験と分野を貪欲に求め、仕事や運動、または勉学を通して積極的に努力を積み重ねることが自然と作品に生きてくること。(根性論ではなく、事実だからです。)
・今まで美術が苦手だと思った人もPCを使えば隠れた才能が開花する可能性があり、その要因はPCは指先の器用さを必要としないこと、やり直しが効くために試行を繰り返せること。元々素晴らしいデザインやエフェクトを飛び道具として簡単に豊富に利用出来ること。つまり美術が苦手な人でも諦めずに楽しみながら日々積み重ねれば、誰でも良い作品が創れるようになる。
・日常生活で自分が気に入ったデザインについて、惜しいと思ったデザインについてトコトン考える習慣を身に付けること。
最後までお読み頂き有難うございました。
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